スラッシュ族は死んだのか?〜大学生のTwitterプロフィール欄は要するに自慢したいだけ。〜

注:下記の記事は僕が2010年に書いたものである。最近は記事にでてくるようなTwitterで自慢しまくる大学生も減ったなぁと感じていて、個人的には一時期ミサワが流行ったのが原因なのではないかと思っている。

2010年を境に急激な広まりを見せたTwitterは、大学生にも浸食し、Twitter就活などという言葉も生まれるほどに普及した。多くの大学生が友達とのコミュニケーションや、自分が面白いと思ったニュースを広めようとTwitterを使っているが、彼らには別の目的もある。「自分が如何にすごいかを友達に自慢する」という目的だ。リアル世界では自慢は嫌われる。自分だけがすごいと思っていることを他人にひたすら言いふらす行為が自慢だからである。本当にすごいのなら、自分から言わずとも他人が勝手に見つけ出してそのことを褒めてくれる。だから、他人の興味のない話をする自慢は嫌われる。しかし、大学生は自慢したくてしょうがない。大学生はいろいろと活動をしている人が多い。その理由は、純粋に楽しいからであったり、就職に備えてだったり、といろいろあるが、彼らはだんだんその活動をいやでも自慢したくなってくる。なぜなら、自分の友達が自分のサークルでの活動を自慢して、周りから「スゲー。」と言われているのをみると、「俺のほうがすごい!!もっと評価してくれ!!」と嫉妬心(日本人の才能)が爆発するからだ。結果として、大学生は「俺の方がすごい自慢」をするようになる。ただ前述したように、その行為はリアル世界では嫌われる。友達からは嫌われたくない。そこで彼らはTwitterを活用する。「俺、今日朝からMTGでさ〜寝てないんだよね〜。眠い・・」とミサワ的ことを書いても、結局それは”ひとりごと”でもあるし、”友達に伝わる自慢”にもなるグレーゾーンに位置する。結果、大学生のタイムラインにはクソみたいな面白くもないつぶやきが溢れるようになる。誰だって、そんなつまらない奴をフォローしたくない。そこで、以下にそいつらを見分ける2つのポイントを記す。

A.実名族

自慢したくてしょうがない学生には実名が多い。彼らは積極的に課外活動をしているので、自分が所属する外部団体のリーダーとも知り合いぐらいの関係にはある。そしてリーダーは往々にして業界内でまあまあエラい。結果、彼らはこう考える。

「俺があの人と絡んでいるところ見せつけて自慢してやろう。」

要するに箔を付けたいのである。そこで彼らは、リーダーをフォローして返信をとばす。しかし、ここで問題が生じる。リーダーは自分の本名しか知らない。ニックネームを教えるほどには喋らないし仲良くない。結果として彼らは実名を選ばざるを得なくなる。要するに、自慢するためには実名しかないのである。

B.スラッシュ族

また、自慢したい学生はプロフィール欄が特殊なほどスラッシュに溢れている。例えば、

○○大学○○学部○○学科/○○サークル経理/広告代理店インターン/簿記2級/カナダ留学/起業/ボランティア

みたいな感じである。これも自慢の一体系である。要するに自分が何に所属し、何をしてきたかをすべて書くことによって、「俺はこんなにやってきたんだ!!すごいだろ。」と友達に自慢するのである。そして、「なにくそ。」と友達も自慢し返すために、プロフィール欄に記入を開始する。ひどい人だとネタがつきたのか、夢を書き始める。その夢の多くは例に漏れず”起業”である。こいつらは一般的にスラッシュ族と呼ばれている。スラッシュも自慢の一形態である。

上記のA、Bを両方実践している学生は、ほとんどが自慢屋だと思っていい。彼らは友達との自慢合戦に忙しく、せっせとスラッシュをいれ、リーダーにしつこい返信をいれ、自分のすごさをアピールする。要するにTwitterという世界とつながるツールを使いながらも、結局は友達との狭いカーストでしか生きていないのである。